2011年1月3日月曜日

Pieces of Hearts ~虹の章~

わたし
ココロの欠片。

目を閉じる

小さな小さな 幸せ

小さかった頃の 私

ほんのりと まだ

この胸にあたたかい

あの頃の記憶


woman
ココロの欠片。

大きな夢はあるけれど

誰かに話すほどでもない

未だ見ぬ 過去

思い出せない 未来

いつもより明るめのマスカラ

まぶしい空に 今日も微笑む


崩落
ココロのカケラ。

壊していい? ここにあるもの皆

ぶち壊していい? 私の心ごと

叫んでいい? 張り裂けそうだから

泣いてもいい? 世界が沈むまで

驕れる調べ 無という快楽

帰るところは 地図にない場所


夕立
ココロの欠片。

稲妻が走る 嵐の予感

のんびりやの君は きっとまだ

ぼんやりと空を眺めているのだろう

だから今 迎えにいくよ

おいで 一緒に帰ろう


フライト
ココロのカケラ。

僕は この戦いの結末を知っている

残る者と 滅ぶ者が

一瞬と永遠の秤から

こぼれるように落ちていく

その向こうの 光と闇と混沌に

僕は今 初めて挑む


矢印
ココロの欠片。

あっちむき矢印 こっちむき矢印

ベクトルなんてただの矢印

ああ なのに

君の心のベクトルの向きは

いつまでたってもわからない

追いかけても 追いかけても

僕の頭脳アタマでは追いつけない

奔放な君の n次元ベクトル


眠りの神
ココロの欠片。

眠れない 眠くない いや こんなに眠いのに

眠りたい 眠るのが怖い 夜が暗いうちは

衰えていく ココロとカラダ

苦痛のあまり意識が薄れ

苦痛のあまりまた我に返る

夜が明ける前の ほんの一瞬だけ――

眠りの神に許された僕の眠りは 短く 浅い

それでも今日を生きる

まだ動く 僕のココロとカラダ


眠りの神、あるいは
ココロの欠片。

眠れない 眠りたくない

こんな夜は 言の葉をずっと 紡いでいたい

わずかな吐息とともに

口から漏れる 言霊たち

手の中で 優しくまあるく転がして

私の周りに 浮かべていく

淡いランプの光に しゃぼん玉のように

虹色に光ることはないけれど

ほんわりと ほんわりと

私の身体に 降り積もり

深い眠りへと 誘ってくれるだろう


リンゴ ―走り出したら、もう止まらない―
ココロケラケラ。

文字でできた 俺の身体

凄いぜ なんだってできるんだ

言の葉の 絡み合うままに

凄いぜ なんだって手に入れた

言の葉の 飛び行くままに

すべてを手に入れたとき

俺は初めて 気がついた

自分の身体が スカスカなことに

リンゴの皮でも剥くかのように

次々と文字が散ってゆく

すべてを手にした ひきかえに

俺の存在が 消えてゆく


ワールド
ココロの欠片。

見届けたいものがあるのなら

私はあなたの眼になろう

深い深い海の青い瞳

やり遂げたいことがあるのなら

私はあなたの手になろう

あなたの温かい心の鏡

死してなお生き続けたいのなら

私はあなたの世界になろう

清く澄みきった記憶の泉

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